哺乳瓶の消毒はいつまで必要? レンジ消毒の正しい方法と赤ちゃんのお口の健康
北戸田デンタルクリニック総務のナオミです。
今回は赤ちゃんのお口についてです。
赤ちゃんの哺乳瓶消毒って、意外と手間がかかりますよね。我が家は哺乳瓶は1日2回しか使わないのですが、それでも消毒がなかなか面倒に感じます。レンジでスチーム消毒をしていて、毎回3分〜4分の加熱が必要。たった数分でも、赤ちゃんが泣いていて急いでいるときは、とても長く感じるんです。「ちょっと短い加熱でも大丈夫じゃない?」と思ってしまうことも。
哺乳瓶をちゃんと消毒しなかったらどうなるのでしょうか?
●哺乳瓶の消毒を怠るとどうなる?
哺乳瓶をしっかり消毒しないと、細菌やカビが繁殖する可能性があります。その中でも、赤ちゃんのお口のトラブルとしてよく知られているのが「鵞口瘡(がこうそう)」です。「口腔咽頭カンジダ症」とも呼ばれます。
・鵞口瘡は、人の体にいるカンジダ菌が感染して発症
・この菌は手指にも付着しているため、大人が何ともなくても赤ちゃんに移る可能性がある
・免疫が未発達な新生児は特に注意が必要
・感染すると、口の中に白いミルクかすのようなものが付くことがある
・通常、痛みはないが、ミルクが飲みにくくなることも
実際に「うちの子も大丈夫かな?」と思ってお口をのぞいてみると……白い!?
これはミルクかす?それとも鵞口瘡!?
焦って調べた結果、お口が白いからといってすぐに心配する必要はないものの、病院でよく言われる「いつもより元気がなかったら受診」が基本の対応とのこと。普段見えにくい赤ちゃんのお口の中を、たまにはチェックしてあげることが大切ですね。
●哺乳瓶の消毒はいつまで必要?
哺乳瓶の消毒は、いつまで続ければいいのか迷いますよね。一般的には生後半年までは消毒を続けたほうがよいとされています。これは、生後6か月頃までは赤ちゃんの免疫が未発達であり、細菌に感染しやすいためです。
ただし、離乳食が始まり、口に入れるものの種類が増えると、それほど厳密に消毒しなくてもよいと言われています。生後半年以降は、熱湯での洗浄や食器用洗剤での洗浄で十分なケースが多いですが、気になる方は引き続き消毒を行うと安心です。
●正しい消毒方法を守ろう
厚生労働省が出している「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」では、哺乳瓶の煮沸消毒の方法が掲載されています。市販の消毒グッズを使う場合は、メーカーの取扱説明書に従うように書かれています。
毎回の消毒は確かに面倒ですが、赤ちゃんの健康を守るためには、取扱説明書通りの時間でしっかり消毒することが大切です。消毒時間を短縮してしまうと、十分な殺菌ができず、赤ちゃんの健康リスクを高めてしまう可能性も。
●まとめ
・レンジでの消毒は加熱時間を守ることが大切
・鵞口瘡は、哺乳瓶や手指の洗浄が不十分だと感染リスクが高まる
・お口の中が白くなっても、ミルクかすと見分けにくいが、「いつもと様子が違うか」を観察することが重要
・哺乳瓶の消毒は生後半年までは続けるのが一般的
・赤ちゃんの健康を守るために、たまにお口の中をチェックしてあげると安心
赤ちゃんの健やかな成長のために、毎日の小さなケアを大切にしていきましょう!
今後も、歯科医院として赤ちゃんから大人までのお口の健康に役立つ情報を発信していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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