こんにちは!土日祝日も診療の北戸田デンタルクリニックの院長、米永です

猛威をふるい続けている新型コロナウィルスですが、それと同じ位怖いものとして細菌があります。

今回はそんな細菌についてお話ししていきます。

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まず細菌は構造によって2種類に分けることができ、球菌と桿菌があります。

それぞれの特徴としては、球菌は文字通り丸く見える菌で桿菌は細長く見える菌です。

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また、1884年にデンマークのハンスグラムによって考案されたグラム染色法によって染色されるか否かによって、グラム陽性菌、グラム陰性菌としても分けられています。

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今回はそんな菌の中で歯科に関係するものについてお話ししていきます。

皆さんは歯周病の原因になる歯垢(プラーク)を知っていますか?

名前は聞いたことある方が多いと思いますがこれは実は食べカスではなく細菌の塊なのです。

そのため、歯垢には細菌が大量に含まれていて、なんとその数は約1億個にものぼり200から500種類の細菌がいると言われています。

この歯垢に含まれる菌は歯周病の症状の進み具合にもよって大きく変化していくのが特徴です。

まず、健康な歯や初期の歯肉炎の患者さんの歯垢には嫌気性菌が多く生息しており、その中でも特に有名なのがstreptococcus mutansことミュータンスレンサ球菌です。

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この菌は虫歯の原因菌とされていて虫歯菌の名前で呼ばれており、食物に含まれる糖を分解して歯の表面で他の細菌と塊を形成することでプラークとなりこれが虫歯の原因となってしまうのです。このミュータンス連鎖球菌が活動するのは歯周病の初期の段階で行われグラム陽性嫌気性球菌に分類されます。

しかし、症状が重度になり歯周病や歯周炎と呼ばれる段階にまで進むと、歯垢が何層にも歯周にかぶさっていくことからさらに嫌気性の細菌が増えていきます。

その中でも慢性的な歯周炎の患者さんにはPorphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)や、fusobacterium nucleatum(フソバクテリウム・ヌクレアタム)と呼ばれるグラム陰性嫌気性桿菌が見られるようになってきます。

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特にこれらの菌は歯周病を進行させるだけではなく、前者は虚血性脳血管疾患を引き起こす原因菌であり、また後者は近年の研究で大腸癌の原因菌になるということも明らかになりました。

このように歯周炎や歯周病を放置しておくという事は、全身疾患にまつわる原因をそのまま放置しているとことになってしまうのです。

北戸田デンタルクリニックでは歯周炎、歯周病の治療はもちろん、歯のクリーニングも行っております。

お気軽にご来院ください。

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